コロナ禍において仕事の仕方、考え方が激変しています。
いえ、令和時代に合った仕事の変化が求められているところに、コロナ禍で方向性が決定的になったという方が正確でしょうか。
事業を始めてからよく読むようになった仕事についての本について、備忘録的に書いていきます。
目次
本「小さなチーム、大きな仕事 完全版ー37シグナルズ成功の法則」
37シグナルズというソフトウエア会社は、十数人のメンバーだけで数百万人のクライアントを抱える規模の事業を行っている。
著者のジェイソン・フリードは、1999年に3人だけのウェブデザインのコンサルティング会社とスタート後、2004年に「ベースキャンプ」というオンラインツールを開発。その後、ウエブベースのビジネスソフトの開発で大きく売り上げを伸ばしてからも、「小さなチーム」でのやり方は変えていないのだという。
他人の問題を解決しようとするのではなく、あなたに必要なものを作る
小さなチームでの仕事のやり方、考え方がトピックごとにいくつも書かれてるが、
中でも私の心に刺さったのは「自分のかゆいところをかけ」というものだ。
他人の問題を解決しようとするのは、「暗闇の中をむやみに進もうとしているのと同じ」だが、
解決しようとしているのが自分自身の問題であれば、「足元は明るく、どれが正しい答えかが分かる」。
そしてそれが、「すごい製品・サービスを生み出す最も単純な方法」だという。
例として出されているのが、掃除機のダイソン、ドラムスティックのヴィク・ファース、ナイキのワッフルソール。
確かに自分自身の問題を解決するものであれば、市場テストなどをしなくても自分が一番よく分かる。
決断に迷いがなくなる-というのは、一番の利点かもしれない。
コロナ禍において目指すべき仕事の仕方
小さなチームでも、高価な広告を打たなくても、ワーカホリックにならなくても、固定のオフィスがなくても、大きな仕事はできる、と著者は言う。
初版は約10年前に書かれているが、まさにコロナ禍において目指すべき仕事の仕方ではないだろうか。
その他、仕事のあらゆるシーンでの考え方、対処法が網羅されている。
どれが印象に残るかは各人がフォーカスしている問題により違うと思うが、人それぞれ何かしら心に刺さる言葉があるに違いない。
(ジェイソン・フリード、デイヴィット・ハイネマイヤー・ハンソン著、早川書房)